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ニュース/トピックス学生インタビュー[Real Voice_02]*常葉大学保育学部 安藝万葉さん
恥ずかしさの殻を破ると、
自分の世界も子どもの世界も広がる

安藝 万葉(あき かずは)さん
常葉大学 保育学部 幼児向け実技サークル「ぱれっと」副部長(グローアップチャレンジプロジェクト参加時)

子どもたちを盛り上げる「ぱれっと」の活動
――「ぱれっと」に入ったきっかけを教えてください
大学に入ってすぐ、入学者向けにフレッシュマンセミナーというのがあって、そこで「ぱれっと」の公演を見て、楽しそうだなと惹かれました。私はもともと人前に出るのが好きなので、人前で何かを発表するようなサークルに入りたいと思っていました。いくつか他のサークルも見学して、活動のペースや雰囲気が自分に合いそうだったので、ぱれっとに入りました。
ぱれっとは、子ども向けの歌や踊りを学び、地域の幼稚園や保育園で公演を行ったりしています。コロナ禍では公演数が減ってしまったんですけど、先輩方が頑張って活動してくださったおかげで、今年は多くの施設やイベントで公演依頼をいただきました。公演依頼は大学の幼児教育センターで受け付けています。
幼稚園や保育園での誕生日会やお楽しみ会の他に、小学校のイベントや大学祭などに出演することもあります。そこに集まる子どもの年齢を聞いて――3歳児までしかいないのか、5歳児までいないのか、小学生がいるのか、赤ちゃんと保護者の方なのか――によって選曲をして台本を作っています。主催側のテーマも伺います。

一人ひとりと視線を合わせるステージづくり
――グローアップチャレンジプロジェクトにボランティアとして参加した感想は?
グローアップは大学の地域貢献センターを通じてご依頼いただきました。私は昨年と今年、2年連続で参加させていただきました。公演依頼は幼児教育センター経由が多いのですが、今回は他のボランティアスタッフも募集していたということで、地域貢献センターが元になっていました。普段は園に行くことが多いので、グローアップのようなイベントは珍しく、参加するのが楽しみでした。
今回のグローアップでは「体を動かす」がテーマだったので、体を大きく動かせる演目を考えました。「ぴよっぴ運動会」という名称だったので、“動物”はつなげやすいテーマかなと思い、“動物運動隊”という名前を付けて、ヒーローっぽい動きや、ジャンプなどアクティブな動きのある曲を選びました。保護者の方もいらっしゃるので、メジャーな曲を選んだのもポイントです。昨年のテーマは「南の島」で、サングラスをかけたり、フルーツを出したりしましたね。飛行機に乗って空の国に行ったりとか。空の国に行くとなんでもありなんですよね(笑)。

――昨年と今年で何か変化したところはありましたか?
昨年初めて参加したとき、実はステージの感じが想定と違っていました。普段の公演は一段高い舞台が多いのですが、グローアップは観客と地続きのステージ。あとは、保護者の方が多く、盛り上げてくれたのも印象的でした。大人が前にいると、子どもへのアプローチに距離ができてしまうことがあります。私たちが子どもたちにもっと近づくことができたら良かったのですが、マイクの都合もあり、動ける範囲が決まってしまいます。そうしたことも踏まえて、今年は自分で台本を作りました。子どもたちをもっと巻き込めるステージにしたいと思いました。

実際に今年は、正面だけを見るのではなく、横を向いたり、しゃがんだり、2階や3階の子を見たり、“一人の子を見る”というのを意識しました。その子と目を合わせて、今はその子と一緒に踊っちゃおうという感じです。

ピエロであり、アイドルでもある
――公演によってもシチュエーションが違ったり、子どもたちの反応も違うんですね
状況によっては盛り上がらないこともあります。子どもの年齢層と合わなかったかなとか、人の流れを想定できていなかったなとか、いろいろ反省点はありますが、それでも私たちは盛り上がっていなければいけません。たとえ私たちしか盛り上がっていなくても、こっちが盛り上がらないことには何も始まらないんですよね(笑)。私たちが楽しくやって、見てるだけでも楽しくなってくれたらいいなと思っています。ピエロの役割でもあるんです。

保育学部では学生同士で、先生役と三歳児役になって、同級生たちの前で演じることもあります。三歳児役も三歳児になりきれていないと評価が下がります。恥ずかしがっていてはできません。三年生ではミュージカルの授業もあるので、“自分を出す”こともできないといけないんですよね。
ある公演で、子どもが近づいてきて「何してるの?」と聞かれたことがあって、「歌って踊っているんだよ」と答えたら、その子に「アイドルみたいだね」と言われました。そのときから、私たちは自認アイドルです(笑)。子どもたちの言葉が、私たちの活動の原動力になりました。

おせっかいのポイントは恥ずかしがらないこと
――自分が担う、地域での役割はどのようなものだと思いますか?
公演のときや、保護者の方がいらっしゃる場では、「一旦こっちにお子さんをお任せください」という気持ちでいます。保育士の基本かもしれないですけど、大変そうな親御さんがいたら、助けたくなっちゃう。保育学部の学生たちは、人を助ける精神が強い人が多いかもしれません。たとえば、誰かがケガをして、「絆創膏持ってない?」って声を掛けたら、すごい量の絆創膏が集まっちゃう(笑)。ちょっとおせっかいな感じが、自分の役割かなと思います。おせっかいのポイントは、恥ずかしがらないこと。

私が学生生活やサークル活動を通じて変化したことは、ネガティブなときに人を頼れるようになったことです。実習とか、わからなかったり不安だったりすることを素直に口に出すと、周囲の人がヒントを出してくれたり、励ましてくれたりします。できないときはできないと口に出していいんだと学びました。これも、できないなんて言ったら恥ずかしい、情けないなんて思ったら言えないんですよね。友達や後輩でも、SOSをしっかり出してくれれば、全力で助けられますし。これからも積極的に、意思表示をしながら、周囲に対してもおせっかいでいたいですね。

取材・文:コトリノライティング 松田あかね
©グローアップチャレンジプロジェクト事務局
